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自律神経失調症とは?

「自律神経失調症」は、最近よく耳にするようになった言葉ですが、自律神経失調症の症状や原因などを理解していない人は意外と多いのではないでしょうか。

自律神経失調症とは、不規則な生活や身体的または精神的なストレスが原因で、体のコントロールを行う自律神経のバランスが崩れてしまうためにおこるさまざまな体の不調や疾病のことです。


自律神経失調症の代表的な症状としては、体が疲れやすい、倦怠感がある、動悸や息切れがする、常に首や肩が凝っている、頭痛が起こる、よく眠れない、精神的に落ち込む、食欲がない、吐き気がするなど、さまざまな症状があり、さらに多くの場合は同時に複数の症状が現われたり、あるいは症状が出たり出なかったりするケースがあります。これは、自律神経が関わる体の器官・機能が多岐に渡るため、人によって症状のあらわれ方がさまざまであり、なおかつ不安定であるためです。また、遺伝体質、性格、ストレスの感受性により症状の出方が変わるものと言われています。

 

自律神経失調症は、自律神経のバランスが崩れることが原因であり、内臓や器官の病変などが原因ではないため、病院で検査をしても原因が特定されず、異常なしと診断されることが多くあります。そのため、自分が自律神経失調症であることになかなか気付かない恐れがあります。

 

自律神経失調症の定義や概念についてはさまざまな考え方が存在していて、症状も多岐に渡るため、診断基準が大変曖昧です。そのため最近は、病院の検査で異常が見つからない・原因が究明できない場合などに「自律神経失調症」であると簡単に診断されてしまうこともあるようです。もっとちゃんと検査をしていれば別の深刻な病気が体に潜んでいた、なんてことが起こりえるかもしれず、自律神経失調症の診断は大変難しいものであると言えます。

 

自律神経失調症の検査

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自律神経失調症はなぜ起きるの?

自律神経失調症は、自律神経のバランスが乱れることが原因で起こる症状です。具体的には自律神経にある交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで発症します。

もう少し分かりやすく説明すると・・・、たとえば、私たちがお昼に仕事をしたり、家事をしたり、スポーツをしたりと躍動的に動きまわっているときは、交感神経が活発に働いている状態で、逆に副交感神経の働きは低下しています。交感神経が活発になっているときは、心身が緊張している状態になっています。この交感神経は、生理的な興奮状態を作り、体を活動的にするアクセルの役割をします。また、ストレスがあると働きやすく、緊張して汗をかいたり口の中が乾いたりするのは交感神経の働きによるものです。


反対に夜就寝する前など穏やかでリラックスしているときは、副交感神経が活発になり、逆に交感神経の働きは低下します。副交感神経が活発になっていているときは、心身ともにリラックスして落ち着いた状態になり、副交感神経が心拍数を減少させたり、血圧を下げる役割をします。この副交感神経は、生理的に安静な状態を作り出し、体を休息させようとするブレーキの役割をします。

 

つまり、怒り、恐怖、焦り、驚きなどの心的ストレス、あるいは睡眠不足、栄養不足、過度の疲労などの外的ストレスなどを感じると交感神経が活発に働き、心身緊張状態となり、結果、血圧が上がるなど体の不調を来すのです。こういった心的・外的ストレスが過度になったり、長い間ストレスが持続したりすると、副交感神経が正常に働かなくなり、交感神経の動きが常に活発となってしまいます。つまり常に体が緊張状態を続けることとなり、その結果、高血圧、不整脈、多汗症などさまざまな症状が体に現われてしまうのです。


逆に、心的・外的ストレスがない状態になると、副交感神経の働きが活発になり、体がリラックスして正常な動きを取り戻すのですが、交感神経が機能せず副交感神経が過度に働く場合もあります。その場合、緊張とストレスがないことは良い状態であるように思われますが、心身がリラックスし過ぎてまったく緊張感やストレスがなくなってしまうと、無気力になり集中力も低下します。また胃腸の働きも鈍くなるため、胃腸不良や下痢などの原因となります。

このように、どちらか一方の自律神経が機能しすぎたり、反対に機能が低下したりしてバランスが崩れてしまうと、疾病や体調不良の原因となるのです。

 

自律神経失調症の検査

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自律神経の異常が体の不調を招く理由とは…

では、なぜ、自律神経が正常に機能しないと、体のいろいろな場所に障害を及ぼすのでしょうか?
私たちの体には、「自律神経」と「体性神経」という2つの系統の神経があります。体性神経は、自分の意志や意識で働かせることができる神経で、脳から体に出す指令に応じて、自分が思ったとおりに体を動かすことができるのはこの神経の働きです。また反対に暑い、痛い、冷たいといった体が感じる刺激や感覚を脳に伝える役割もします。


一方の自律神経は、自分の意志や意識では働かせることのできない神経です。人間は自分の体は自分の意思ですべてコントロールしていると考えていますが、実際には心臓を止めようと思っても不可能です。同様に、体温調整、呼吸、汗腺、血糖値、内臓、血管、瞳孔などの働きは、自分でコントロールすることはできません。つまり、自分の体は思っているほどに自分の思い通りにはならない仕組みになっています。この自分でコントロールできない体の機能は、すべてもう1つの神経系統である自律神経によって支配されています。つまり、驚かされたときに心臓がドキドキしたり、胃腸を動かして食べ物を消化したり、汗をかいて体温調節したりなど、生命を維持するうえで重要な体の機能を支配しているのが、自律神経というわけです。


自律神経のバランスが崩れて自律神経失調症になると、自律神経が司っている体の機能(心拍、呼吸、血液循環、汗腺、消化・吸収、排泄、体温調節など)が正常に働かなくなってしまい、結果として、動悸、息切れ、眩暈、高血圧、消化不良、多汗症、不整脈、耳鳴り、吐き気、頭痛、下痢、微熱、生理不順といった身体的な症状として体に異変が現われます。また、精神的な症状として、人間不信、情緒不安定、不安感、イライラ、抑うつ気分などが現われる場合もあります。症状がひどくなると、病状が悪化して日常生活に支障を来す恐れがあります。

 

自律神経失調症の検査

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